【2001.03.31】
第6回宅配便配送調査結果

 

●調査の目的
1.宅配業者がインターネット上で公開している宅配便の経歴照会情報は正しいのか?
 同一日に荷物を発送し、経歴照会上の配達時刻と実際の受取時刻の比較を行い、検証します。

2.業者毎に荷物の扱いに差が出るのか?
 同じ荷物を送って、到着時の荷物と梱包状態を比較します。
 今回は発地と着地が同地方(関東から関東へ)の場合には差異が発生するのかどうかも確認します。 前回(第5回宅配実績調査)と比較して御覧下さい。

  
<今回利用したサービスの宅配料金は以下のとおりです。>
・佐川急便 60サイズ 740円
・西濃運輸 60サイズ 740円
・日本通運 60サイズ 740円
・ヤマト運輸 60サイズ 740円
・郵便局 60サイズ 610円

●調査方法
・同一日に発送  
  集荷依頼日 :2月24日(土)
・発送元 :東京都台東区
・配達先 :埼玉県北本市
・配達時間帯指定 :2月25日午前中必着
・宅配便品目 :ガラス製シャンパングラス
・複数の宅配業者を使用  
・梱包資材 :
ナチュラルボックス Z−3 (縦140mm×横230mm×高さ85mm)
エアキャップ、新聞折り込み広告
※梱包資材はナチュラルボックスのみ布施喜一郎商店 で購入しました。エアキャップは弊社にあったものを使用しました。
・梱包方法 :
2つのグラスのうち1枚をエアキャップで2重に巻きつけ、ナチュラルボックスに同梱する。
あまったスペースに、くしゃくしゃにした広告紙を敷き詰め、グラスを置き、残りのスペースも広告で埋める
梱包方法の詳細は、こちらで確認できます。
・梱包後の重量 :430g

● 利用宅配業者
 佐川急便、西濃運輸、日本通運、ヤマト運輸、郵便局 (50音順)

●結果一覧
※下記表中の赤字は指摘事項です。
【指摘項目】
・経歴照会情報上の受取時刻と受取時刻が30分以上の差があるもの
・箱の状態・荷物の状態に異常が見られたもの

宅配業者
伝票番号
集荷
(受付)
時刻
照会情報上の受付時刻
受取日
受取
時刻
照会情報上の配達時刻
箱の状態
荷物の
状態
佐川急便
289-3139185
16:00
時刻情報無
02/25
10:04
10:03
異常なし
破損なし
西濃運輸
823-394-2596
16:10
16:10
02/25
09:42
09:34
へこみあり
破損なし
日本通運
780-09-477-9730
17:30
時刻情報無
02/25
11:24
13:43
異常なし
破損なし
ヤマト運輸
1425-6409-0126
16:15
時刻情報無
02/25
11:10
11:15
異常なし
破損あり
郵便局
11-2359-75343
16:10
時刻情報無
02/25
09:55
時刻情報無
異常なし
破損なし
・日本通運、ヤマト運輸、郵便局は、インターネット上で公開している経歴照会情報から 受付時刻を取得できないため、実績値がありません。
・郵便局はインターネット上で公開している、経歴照会情報から配達完了時刻を取得できないため、 実績値がありません。

●考察
今回の実験は前回の実験とほぼ同じ内容ですが、異なっているのは、発地と着地です。
前回は近畿地方から、関東地方へ発送しました。今回は関東地方から関東地方へ発送しました。
輸送距離が異なることによって荷物への負担がどれだけ異なるかを見るのが今回の実験の主旨です。
ポイントは、単純な輸送距離が増えることによる、荷物への負担(トラックのゆれによる衝撃)と、 仕分回数の増加による宅配業者の質の差を浮き彫りにすることです。

荷物への負担は、前回同様かなり厳しい条件で行ったにもかかわらず、ヤマト運輸を除いた4業者には破損が見当たりませんでした。
前回の実験で半数以上の3業者に破損があったことを考慮すると、各段の違いといえると思います。
残念ながらヤマト運輸は、破損がありました。

今回の結果により「輸送距離が長いほど、荷物が破損する可能性が高くなる」という 輸送距離と破損の関係が、推察されます。
言いかえれば、遠くに輸送する場合は、そのような危険性を考慮した上で、しっかりと梱包をすれば事故は未然に防げる。 ということも言えると思います。改めて梱包の重要性を実感しました。

荷物の破損状況は、前回の調査結果とも、実験による検証結果(双方とも、グラスの足が破損)とも異なる結果となりました。
今回は、足を支える台座の部分が欠けました。(荷物の詳細はこちらで確認できます) この破損の状況は、前回の検証実験では再現できなかった破損のパターンです。
前回の検証方法が落下による検証方法だったことを考慮すると、荷物を落としたということではなさそうです。
では、破損した部分にのみに何らかの圧力がかかったことが推測できますが、 ナチュラルボックスの破損箇所に該当する部分には、へこみやキズ等は見あたりませんでした。
したがって、破損部分のみに、ナチュラルボックスがへこまない程度の衝撃がかかったのでは、と推測されます。

経歴時刻と実際の到着時刻は、日本通運以外は10分以内に収まっていて、中でも佐川急便は1分しか違いがありませんでした。
西濃運輸は、実際の受取時間よりも、経歴上の完了時刻の方はやく完了しています。
日本通運は、午前中配達指定で発送して、受取時刻は11:24でしたが、経歴上の配達完了時刻は13:43分でした。
経歴上は午前中配達完了になっていませんし、タイムラグも約2時間になります。 第4回宅配実績調査のときにも、午前中配達時間帯指定が、午後配達完了になっています。
しかも発地と着地は同じです。これは注意すべき内容だと思います。


今後も調査を継続し、信頼できる情報にしていくとともに、宅配便の品質やサービス等が向上することを期待したいと思います。 また、今回の調査で宅配便の品質を決めつけることはできませんが、調査を継続することにより、問題点を浮き彫りにしていくつもりです。 参考資料として、御覧下さいますようお願い申し上げます。

・前回の耐久テストの結果は こちらから梱包方法実験を御覧になれます。

●今回のGood Job!
調査結果や、その過程からこれはすばらしい!と思われるサービスや、仕事の内容をGood Job!として取り上げることにしました。

今回は佐川急便

・荷物、梱包状態ともに破損が無かったこと。
 今回の条件で破損がなかったことは、前回同様、評価すべき点です。
・実際の配達時刻とインターネット上に公開している時間との誤差がほとんど無かったこと。
以上の総合評価がもっとも優れていたのが佐川急便でした。

 

●今回のNO GOOD!!
これはちょっとよろしくない、と思われることをピックアップします。

今回はヤマト運輸

(理由)
荷物の破損が見られること。

前回の破損のあった、佐川、郵便局との差はいったいどこにあるのでしょうか。

 

 

●調査を終えて
第5回、第6回の実験で、同じ梱包方法で包んだ荷物を、発送する地域を別にすることによって、荷物への負担の程度を確認するのが目的でした。
次回の実験では、まったく別の内容に焦点をあてて調査を行いたいと考えています。
どのような調査内容になるかご期待下さい。

 

 

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